院長自身も重い片頭痛を経験克服
骨格的な歪みと頭痛には深い関係が・・
それでは整体やカイロプラクティックでの施術が可能な範囲の頭痛について、一部専門用語も有りますがなるべく分かり易い言葉で説明させて頂きます。
脳には左右2本ずつ計4本の太い動脈が大量の血液を送っています。(内頚動脈と椎骨動脈。下記画像参照)
これら動脈の流れに対して不良姿勢や悪しき生活習慣から首、顎(頭蓋骨)肩関節などの不整列が起き、周辺の筋肉を過度に緊張させる事で頭痛を誘発しているものと当院では考えています。
過度な緊張や痛みは投薬で一時的には対処出来ても首や顎(頭蓋骨)、肩関節などの不整列は投薬では解消しない為、症状を慢性的に抱えている人は的確な矯正を受けない限り延々と苦しみ続ける事になります。
また一時しのぎでチェーン展開している様なクイックマッサージや整体院などに飛び込んでしまい素人同然の施術者に矯正方向を無視した施術を受けてしまうと状況が悪化する事も有ります。また力任せに首周辺の筋肉をグイグイ揉む様な行為は言語道断です。絶対にやってはいけません。
頭痛克服には必要に応じて頚椎や頭蓋骨、肩関節やその他周辺の正確な関節矯正が不可避ですが、それらを安全に出来る先生が非常に少ない事も頭痛に悩む人達が一向に減らない要因の一つと考えています。
※椎骨動脈は脳内で内頚動脈と間接的に繋がります。
当院で皆様への説明に使用している模型で椎骨動脈の実際の走行をご覧下さい。
画像に写っている赤い血管が椎骨動脈です。この様に首の骨の中を縫って進みます。
頸動脈は画像内には有りませんが椎骨動脈よりも外側を走ります。
ちなみに黄色は神経で頚椎と頚椎の間の半透明の物が椎間板となります。
緊張型頭痛
頭痛の代表格です。現代人に多い頭を突き出してのパソコン操作や頭を垂れてのスマートフォン操作などで頚部や後頭部がガチガチになっている人に多い頭痛です。
不良姿勢により血行が悪くなる事で首や肩、背中を中心に上半身の筋肉が凝り始め、血行不良からやがては頭痛へと発展して行きます。ギューっと締め付けられる様な痛みが後頭部や側頭部を中心に拡がるのが緊張型頭痛の特徴です。
血流の悪さに影響されるので身体を温めたり筋肉の緊張を和らげてあげる事で緩和します。
緊張型頭痛は姿勢や生活習慣に影響され易い頭痛ですから、正しい姿勢や日常的に気をつけるべき事を覚える事も施術同様に重要になります。当院ではそう言った指導も随時行っています。
群発型頭痛
医学界では 血管の拡張が何らかの影響を与えているのでは?と言われてもいますが、未だハッキリとした原因は不明とされています。
群発型頭痛は一般的な頭痛の中でも特に痛みが強いとされ、主に目の奥がズキズキと脈打つ様な感じで痛みが出ます。
症状が出ない時期はしばらく大丈夫なのですが一度出始めると短期間に頻発して痛みが出るのも特徴の一つです。
ちなみに目の奥に血液を送っているのは眼動脈と言う細い動脈で上記説明画像に有った内頚動脈から分岐しています。
当院では内頚動脈の血流が周辺の筋肉の凝りや精神的ストレス、自律神経の乱れや一日の中での血圧の変化、頚椎のアンバランスなどにより血流が不安定になる事で発生しているのでは?!と考えています。
その為大半の人は首周辺の筋肉の緊張を緩め頚椎のバランスを整えてあげる事で症状が和らぎます。当院に到着した段階では痛みが有った方々も施術が終わる頃には痛みが引いて喜んで帰られます。
頸椎の不正列などを無視してマッサージなどでグイグイ首を揉んでしまうと痛みが消えるどころか、かえって悪化する可能性も有ります。
片頭痛(偏頭痛)
院長自身が小学生の頃に特に悩まされたのが片頭痛です。
群発型頭痛の様に一定の時期に集中して出る訳ではなく、発生のスパンは不定期です。
頭の半分にズキズキとした強い痛みを伴うと言われていますが、両側に出る事も有ります。
物事に集中するのが困難なほどズキズキと脈打つ様な痛みが数時間続きます。また活動的に動き回ったり強い日差しを受けると余計に痛みが増してしまうので注意が必要です。加えて光の眩しさが辛く感じる事も有ります。
当院の施術室の照明が間接照明の優しい明るさなのは、こう言った症状をお持ちの方への配慮も有ります。
片頭痛に関しても頸動脈や椎骨動脈の流れが側頭部周辺の痛みに大きく影響を与えているのでは?と考えています。頸椎の配列を必ずチェックし不整列が認められれば矯正すると共に頚部周辺の筋肉の凝りもトリガーポイント療法(オステオパシー)などで緩める事が重要になります。
今思えば私(院長)が子供の頃に経験した酷い頭痛は群発型頭痛と片頭痛の両方でした。
あの痛みの辛さは実際に経験した人でないと中々理解は出来ないと思います。
生理に伴う頭痛
女性の身体は卵巣から分泌される、エストロゲン(卵胞ホルモンとも呼ばれ主に卵子を育てる働き)とプロゲステロン(黄体ホルモンとも呼ばれ妊娠や出産に関与)と言う2つの女性ホルモンが各々必要に応じてバランスを取り合い身体の恒常性を保っています。
2つのホルモンの分泌を指示しているのが脳内の視床下部や脳下垂体と呼ばれる部分で、血液中に含まれる女性ホルモンの量を常にチェックし、必要に応じた命令を卵巣に出してホルモン分泌に関与しています。
生理前〜生理中はエストロゲンの濃度が少なくなり、その事で急激に血管が拡張し易くなり、生理に伴った頭痛に影響を与えるとされています。
また一般的に言われる生理痛は生理に伴って不要になった子宮内膜が剥がれ落ちる際に(これにより出血)身体の組織がダメージを受けた時に生成される物質、プロスタグランジン(ホルモンの様な役割を果たす生理活動物質で炎症や痛みに関与)が子宮内膜から分泌され、その分泌量が多過ぎる事が頭痛や腰痛、下腹部痛などに繋がるとされています。
カイロプラクティック的観点からは生理痛の場合は仙骨の矯正が重要視されていますが、当院に於いて生理に伴う頭痛で悩んでいた方の多くは頚椎や頭蓋骨矯正をする事で悩みから解放されています。
頚椎や頭蓋骨の矯正は脳へ向かう血液の流れがスムーズにし、視床下部を支える蝶形骨(頭蓋骨の一部)の傾きが補正される事でホルモン指示系統が本来の働きが取り戻し易くなるのではと当院では考えています。
また頭蓋骨矯正には自律神経や自己免疫系の働きを安定させる作用が有るともされています。
気圧の変化に伴う頭痛
気圧の変化による体調不良を訴える方も多いです。雨の前日は頭が痛くなる、年配の方ですと膝が痛くなるなど痛みの種類も人それぞれです。
気圧と体調不良に関連した最新の研究データによると、低気圧の接近により人間の身体も僅かながら膨張するそうです。そして血管や神経が圧迫される事で様々な体調不良に繋がっているとされています。
以前、某動画サイトで台風の接近に伴うポテトチップスの袋の変化を定点カメラで撮影した物が公開されていました。
平地に於いても台風の接近に伴い標高が高い所と同様にポテトチップスの袋が数Cm単位で膨らみ、通過と共に次第に萎んで行きました。同様の事が人間の体内でも起きていると言う訳です。
また昔から言われている様に低気圧の接近は上昇気流の影響で標高の高い山に登った時同様に血液中の酸素濃度が薄くなり、その事も頭痛を始めとする様々な体調不良の要因になっています。
不良姿勢由来の骨格的な歪みはスムーズに血液が流れる上での大きな支障となり、結果として気圧の変化を受け易い体質になります。
当院では気圧の変化に伴う様々な健康問題(気象病・天気痛などとも呼ばれます)にも整体術やカイロプラクティック術などでの骨格矯正も有用なのではと考えています。
頭痛と心の病
頚部のアンバランスによる不良姿勢は頭痛の要因になるばかりでなく血液、リンパ液、脳脊髄液の巡りや頭蓋骨の歪みにも影響します。頭蓋骨の歪みは自律神経の乱れにも繋がり、自律神経の乱れはメンタルにも影響を及ぼす可能性が有ります。
以前某TV番組内で歌手の美輪○宏さんが「姿勢の乱れは心の乱れ、犯罪者に姿勢の良い人は殆どいないでしょ?」とおっしゃってました。
また別の番組でも「首はとても大事な所だから、やたらめったら整体やマッサージに行ったりしないで、この先生!と思える人を見つけたら、その人にだけ診てもらう様にしなさい。」とも。私自身「そうそう」と思いながらその番組を見ていました。
ちなみに当院も施術で導入している「バランス療法」の坂本先生も著書の中で「心の病は多くの場合に於いて頚椎の変位によるもの」と説いています。それだけ頚部のアンバランスは心身共に与える影響が大きいのです。
首が辛いからと十分な下調べもせず店に飛び込み、素人同然の施術者に首をグイグイ揉まれる事はとても危険な行為です。力任せに瞬時に首を捻ったり引っ張ったりもまた然り。
どんな先生に首を診てもらうのかでも皆様の運命が変わると言っても過言ではありません。毎回担当する先生が違う事も皆様の首にとって実はハイリスクなのです。
厚生労働省の発表によると2016年のデータでは15歳〜39歳の死因のトップが自殺となっており、ここ数年その傾向が続いています。
年齢的にもモバイル端末や仕事でパソコンを多用する世代なので実際に頚部に症状を抱えている人も多く、かと言ってそれに対して何も対応をしていない人達が多いのもこの世代の特徴の様な気がします。(年齢を重ねれば重ねる程、自身の体調管理に対して投資をする人が増える様に思います)
近年の若者に姿勢の悪い人が多い事も頭痛や心の病に悩む人の増加要因になっていると思われます。いずれも精神的に追い詰められ易い状況になりますので、繰返しになりますが姿勢や頚部のバランスと言うのは、とても重要なのです。